2025.10.02 【ツインヘッドスピンドル仕様】小型5軸加工機CVN-50カスタム事例 榎本工業 技術ニュース vol.97|榎本工業株式会社 既存設備だけではカバーしきれない・・・ 限られたスペースでも生産力を高めたい・・・ 榎本工業は、お客様の生産現場に合わせたオーダーメイドの加工機を設計・製作しています。 今回は、CVN-50シリーズをお使いのお客様から寄せられたご相談をきっかけに誕生したカスタム加工機を紹介いたします。 その名もCVN-50THS。 Twin Head Spindle(ツインヘッドスピンドル)の名の通り、2本の主軸を搭載。 1台で異なる加工を効率的にこなします。 CVN-50THS とは ご相談内容は、「CVN-50標準機1台では、メンテナンスなどにより一時的に生産が止まってしまうことがあるため、もう1台のCVN-50を用意し、生産が止まらないバックアップ体制を構築したい」というものでした。 さらに、「もう1台のCVN-50をバックアップ運用時以外に使用しないのはもったいないので、普段は別部品の穴あけ・タップ加工をできるようにして欲しい」というご要望もいただきました。 この条件を満たすため、まずは1本の主軸で既存の切削(アルミの高速回転切削)と穴あけ・タップ加工を両立させる案を検討しました。 しかしその場合、高速・重切削に対応した高価なスピンドルを使用する必要があり、モーターも大きいものを採用せざるを得ず、設備全体も大型化して導入や維持のハードルが高くなってしまいます。 そこで榎本工業では、左右に独立した2本の主軸を備えるツインヘッドスピンドルを採用しました。 右側の主軸をアルミの高速回転切削、左側の主軸を穴あけ・タップ加工と別々にすることにより、コストを抑えたまま小型を保ちつつ、1台で2つの加工をこなせる仕様を実現しました。 特徴 設備サイズ:W1000×D1150×H1750mm(クーラントタンク除く) 重量:約800kg(クーラントタンク除く) 右側主軸:アルミなどの高速回転切削(最大30,000rpm) 右側加工エリア:アルミなど高速回転加工向け。1本の工具で高速切削。 左側主軸:穴あけ・タップ加工(最大3,000rpm) 左側加工エリア:A軸搭載で360度割り出しが可能。ツール交換は5本対応。 榎本工業では、セミオーダーに対応したカスタム加工機や、機械設計から電気制御・加工・組立まで社内一貫対応している専用機の製作、各種VA・VE提案など対応した加工部品調達代行を取り扱っております。 加工機や試作機・専用機について、解決したい問題がございましたら、ぜひお気軽にお問合せください!